数人規模の小さな会社や、フリーランス同士がチームを組んでプロジェクトを進める際、「最新の提案資料はどこ?」「エクセルファイルが先祖返りしてしまった」といったファイルの管理トラブルが頻発しがちです。
DropboxやGoogleドライブのようなクラウドストレージも便利ですが、よりセキュアで、Windowsの標準機能を使ってフォルダのアクセス権限などを細かく設定したい場合、Windows VPSを使った「社内共有サーバー(ファイルサーバー)」の構築が非常に効果的です。今回はそのメリットと運用方法を解説します。
社内に「NAS」を置く時代は終わった?
これまで、ファイル共有といえばオフィスに「NAS(ネットワーク対応HDD)」と呼ばれる物理的な機器を設置するのが一般的でした。しかし、NASには「機器の故障によるデータ消失」「オフィス外(テレワーク時)からのアクセス設定が難しく危険」という大きなデメリットがあります。
Windows VPSを契約して、そこをファイル共有専用の場所として設定すれば、オフィスにいようと自宅にいようと、インターネットさえ繋がれば全員が安全に同じフォルダ(データ)にアクセスできるようになります。機器の故障リスクはデータセンターが担保してくれるため、NASの寿命に怯える必要もありません。
Windowsならではの「細やかな権限設定」
Windows Serverを使ったファイルサーバーの最大のメリットは、パソコンと同じ感覚で、フォルダごとに極めて細かく「誰が見れるか・編集できるか」の権限(アクセス権)を設定できる点です。
- 「役員専用フォルダ」は特定のユーザーしか開けないようにする
- 「営業用資料フォルダ」は全社員が見れるが、編集・削除は管理者しかできない(読み取り専用)
- 「プロジェクトA」のフォルダは、そのプロジェクトのメンバーだけがアクセスできる
こうした設定を、Windowsのフォルダを右クリックして「プロパティ」>「セキュリティ」タブから直感的に設定することができます。これは他のクラウドストレージにはない、OS標準機能ならではの強力な管理能力です。
よくある質問(Q&A)
Q. 複数人で同時に同じエクセルファイルを編集することはできますか?
A. 古いバージョンのOfficeでは「読み取り専用」になってしまいますが、Microsoft 365(旧Office 365)などの最新の環境と連携すれば、複数人での同時共同編集も可能です。また、誰かがファイルを開いている時はロックがかかるため、誤って上書きしてしまう事故を防ぐことができます。
まとめ
情報共有のスピードと正確さは、チームの生産性に直結します。手軽なクラウドストレージも良いですが、会社の機密データを守りつつ、強固なアクセス権限とバックアップ体制を築きたいのであれば、Windows VPSを使ったファイルサーバーの運用を強くおすすめします。