長年経営を続けている企業の中には、「弥生会計」や「勘定奉行」、「PCA商魂」といった買い切り型(インストール型)の業務ソフト・販売管理システムを、社内の特定のパソコン(経理担当者のPCなど)にインストールして使い続けているケースが少なくありません。
しかし、この「そのパソコンの前に座らないと仕事ができない」という状況が、経理や総務のテレワークを阻害する最大の要因になっています。今回は、これらのインストール型業務ソフトを「Windows VPS」に移行し、一気にクラウド化して業務効率を劇的に改善する方法を解説します。
インストール型ソフトの「場所の縛り」からの解放
従来のインストール型業務ソフトは、そのソフトが入っているパソコンが壊れたり、担当者が出張で不在だったりすると、請求書の発行や経理処理が完全にストップしてしまうという大きなリスクを抱えていました。
これを解決するために、クラウド版(Webブラウザで動くSaaS)のソフトに乗り換える企業もありますが、毎月の利用料が高額になったり、長年使い慣れた操作画面が変わってしまうことに現場が強く反発することがあります。
そこで、最も現場に優しく、低コストでテレワークを実現できるのが「Windows VPSへの移行」です。
エックスサーバーなどでWindows VPSを契約し、そこに今まで使っていた会計ソフトや販売管理ソフトをそのままインストールします。そして会社のデータもすべてVPS上に移行(コピー)します。
「使い慣れた画面」のまま、どこからでもアクセス
ソフトをVPSに移行すれば、経理担当者は自宅のパソコンからリモートデスクトップでVPSに接続するだけで、出社している時と全く同じ操作感、全く同じ画面で請求書の発行や伝票入力が行えるようになります。
「操作を新しく覚える必要がない」ため、現場の混乱はゼロです。また、社長が出張先からスマホやタブレットでVPSにアクセスし、リアルタイムで最新の売上状況を確認するといったことも可能になり、経営のスピードが格段に上がります。
よくある質問(Q&A)
Q. USBのセキュリティキー(ドングル)が必要なソフトはVPSで動きますか?
A. ソフト起動時に物理的なUSBキー(ドングル)をパソコンに挿す必要がある古い業務ソフトの場合、クラウド上にあるVPSにはUSBを直接挿せないため、基本的には稼働できません。ただし、USBデバイスをネットワーク経由で認識させる特殊なソフトウェア(USB over Networkなど)を使用すれば解決できる場合もありますので、ソフトの販売元に「仮想環境での動作」について確認することをおすすめします。
まとめ
「このパソコンじゃないと仕事ができない」という属人化・場所の縛りは、現代のビジネスにおいて大きなボトルネックです。新しいクラウドサービスに乗り換える前に、現在お持ちの優秀な資産(インストール型ソフト)をWindows VPSに乗せ換えて、低コストでスマートにクラウド化を実現しましょう。